喧嘩のトラブルは常識の押しつけ。認知論知り、伝え方を工夫しよう。
先日わたしが愛してやまない「アドラー心理学」の勉強会がありました。アドラー心理学といえば「嫌われる勇気」ですよね。みなさんは読みましたか?
アドラー心理学は、まさに「生きづらい人のための心理学」です。これを日常にフルに活かせたら、人生がガラッと180度変わってしまうほど、ものすごい影響力を持っているのですが「実際に活かすのは難しい」と言う人がいるのも事実です。
ですが、わたしはこの橋渡し役になりたいのです。わたしは、アドラー心理学を知って生きるのがものすごく楽になりました。知らずに生きていく人生なんて考えられないくらい!人類皆知ったら世界がひっくり返ると本気で思っています。
今日は、その中でも見える世界が変わる「認知論」についてお話しようと思います。ぜひご自身の経験と照らし合わせてみてくださいね。
常識とは、18歳までに身に着けた偏見のコレクション
さて、あなたは満員電車に乗っています。すると、目の前に座っている女性がおもむろに化粧をし始めました。あなたは、どう感じますか?
「女性なんだから人前で化粧するべきではない!どういう神経をしているんだ!!」と思いますか?それとも「時間に追われて大変なんだろうな・・」と思いますか?はたまた、「化粧してる姿を見るの面白い〜」と思いますか?
起きている事柄は全く同じでも、人によって受け取り方や解釈が全く違う。それは、それぞれが今まで自分が「正しい」と思い込んできた、価値観というメガネで物事を見ているからです。
「みんな自分と同じように思う」は実は幻想で、本当の意味での客観視は存在しないのです。
喧嘩のほとんどが、常識の押し付け合い
ここまではいいと思うのですが、問題はこれをきちんと理解した上で会話するか否かにあります。
・みんなそうしてる
・ふつうはこうだろ
・ゼッタイ〜だ
・常識的に考えて〜
こういった言葉を発したら要注意です。かなり偏った見方をしているからです。わたしも散々これらの言葉を使って相手を「決めつけ」ていました。「男はみんな浮気する」とか「ふつうはここで謝るだろ」とか。「絶対あの人はわたしをこう思っているに違いない」とか。
すると、他の見方に気づきにくくなり、視野がどんどん狭まっていくのです。こういった言葉が多い人ほど「ありえない」「許せない」の感情に囚われ、ストレスを溜め込んでいきます。
赤の他人同士が突然同じ屋根の下に暮らす、夫婦関係。夫婦喧嘩でも、この常識の押し付け合いが定番でトラブルになっているのをよく耳にします。
言い方一つで、相手は圧力を感じ不快になります。それは、そこに相手の選択の余地がないからです。相手が「NO」と言える逃げ道を用意してあげなければ、それは命令になります。
相手を尊重できていないために、「大切にされていない」と不満を抱かれてしまうのです。
「意見」として伝えてみよう
上記で紹介した言葉というのは、主語が「自分の世界の」世間になってしまっています。相手に何か伝えたい場合は、主語を自分にして、自分の感情を伝えるようにしましょう。
✕「普通、常識的に考えて〇〇するのはなしでしょ」
(=お前は間違ってる!)
◎「わたしは、〇〇されると〇〇と感じる。
だから、〇〇してくれると、わたしはとても助かる」
(=あくまでわたしはこう思う、わたしはこういう性質です)
お互いの価値観を大切にした上で、必要あれば押し付けではなく、ふんわりと提案やすり合わせしていく。これを意識するだけで、多くの会話が建設的になり、尊重が生まれます。
尊重が生まれると、いろんなメガネの存在を認められるようになり、自分の視野がどんどん広がっていきます。そうすると、自分自身が楽になります。なぜなら、そこに「許し」が生まれるからです。
「許せない」の気持ちを「許し」に変えていくには認知論。明日からさっそく活用してみてくださいね。そして躓いたら、どんなところで躓いたかぜひ教えてください。